一次関数(2)
このページは、中学2年で学習する一次関数の計算プリントを収録しています。類題を含む多数のプリントの中から、必要な内容のプリントを簡単に表示し、必要なだけダウンロードすることができます。計算力向上のためにご利用ください。

はじめに
「関数が嫌い」という生徒さんに苦手な理由を聞くと、「xとか、yとかって、意味が分からない」とよくいわれます。このような生徒さんに対して、関数の意味を理解するところから説明してもできるようにはならない(≒テストで点が取れない)ことが残念ながらほとんどです。私の説明のしかたが不十分だという意見がある一方で、苦手意識を持っている人に苦手だと感じる説明を真正面からトライしてもなかなか受け入れてもらえないのも現実でしょう。
ところで、関数の問題では、形が指定されているために、同じような計算しか出てきません。したがって、計算方法さえ習得してしまえば、定期テストレベルであればそれなりの点をとることができます。計算ができるようになれば、そこから応用的な問題にも(少しずつでも)適用できるようになり、関数の意味を理解するための助けになると私は考えています(詳しくは以下のコラムを参照)。

算数と数学
算数と数学の違いについての私見です。私が数学を指導する上での基本的な考え方を書いてみました。
ここでは、中学2年で履修する一次関数の基本問題を繰り返し解くことによって、一次関数の計算問題をマスターすることを目指しています。このページは、その1の続編です。一次関数をy=ax+bの形で表し、y切片が整数値のみの基本的な内容の問題は、その1に収録されています。

一次関数(1)
中学2年の数学で学習する一次関数の計算プリントを収録しています。類題を含む多数のプリントの中から、必要なプリントを簡単に表示し、必要なだけダウンロードすることができます。無料で利用できます。
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問題の解き方とプリント
プリントの種類と解き方
二元一次方程式の一般的な形px+qy=rから、一次関数の式の一般的な形y=ax+bへ変形します。
- 例題1
- 3x+4y=8を、y=...の形に直しなさい
- 解き方
-
・式を変形して、yについて解く
→ 4y=−3x+8
y=−34x+2
px+qy=rの形の式から、一次関数のグラフをかきます(y切片の値は整数)。
- 例題2
- 一次関数3x+4y=8のグラフをかきなさい
- 解き方
-
・y=...の形に式を変形します
→ y=−34x+2
・傾きとy切片の値からグラフをかきます
→ 傾き:−34、y切片:2
y切片の値が分数の場合に、一次関数の式からグラフをかくことと、逆に、グラフから一次関数の式を求めます。プリントでは、2(1)ページ目が1(2)ページ目の答えになっています。
- 例題3
- 一次関数y=−13x+23のグラフをかきなさい
- 解き方
-
・x座標とy座標の両方とも整数値の点を探します
→ y=0を代入*
0=−13x+23
x=2 つまり 点(2,0)を通ります
・傾きの値から、他の点に印をつけます
傾き:−13
・すべての点を直線で結びます
* y=0の代入でxが整数値にならない場合は、
x=1 → x=−1 → x=2 → …
のように代入して、x座標とy座標の両方とも整数値の点を探し出します
- 例題4
-
以下のグラフが表す一次関数の式を求めなさい
- 解き方
-
・格子点(座標が整数値の点)にすべて印をつけます
・傾きを読み取ります
→ 以下の例では、傾きは−13
・y軸上に格子点がないので、どこか1つの格子点の座標を読み取ります
→ 点(2,0)
・傾きと格子点の座標から式を求めます
→ 傾き−13の直線なので
y=−13x+b
点(2,0)を通るので
0=−13×2+b
b=23
よって、一次関数の式は
y=−13x+23
px+qy=rの形の式から、一次関数のグラフをかきます(y切片の値が分数)。
- 例題5
- 一次関数x+3y=2のグラフをかきなさい
- 解き方
-
・yについて解きます
→ y=−13x+23
・y切片が整数ではないので、x座標とy座標の両方とも整数値の点を探します
→ y=0を代入します*
x+3×0=2
x=2
y=0のときx=2なので、点(2,0)を通ります
・傾きの値から、他の点に印をつけます
傾き:−13
・すべての点を直線で結びます
* y=0の代入でxが整数値にならない場合は、
x=1 → x=−1 → x=2 → …
のように代入して、x座標とy座標の両方とも整数値の点を探し出します
x軸またはy軸に平行な直線をかいたり、グラフから直線の式を求めます。
- 例題6
- 直線x=3のグラフをかきなさい
- 解き方
-
・x=p(pは定数)のグラフは、x座標がpの点だけを通ります
→ 直線x=3は、 …(3,−1)、(3,0)、(3,1)、…などの点を通ります
・点を結ぶ直線をかきます
x=p(pは定数)のグラフはy軸に平行な直線になります
- 例題7
-
以下の直線の式を求めよ
- 解き方
-
x軸に平行な直線であるため、直線上の点のy座標は一定になります
→ y座標が−4で一定なので、直線の式は
y=−4
となります
2つの直線の交点は、それぞれの直線の式を連立方程式と見たときに、その解と同じになります。逆に、式が表す直線を作図して交点を求めることができれば、連立方程式を解くことができます。
- 例題8
-
連立方程式
{x+y=−1…①4x+y=2…②
をグラフを使って解きなさい。
- 解き方
-
・2つの一次関数のグラフをかく
→ ①、②はそれぞれ以下のように変形できる
y=−x−1…①′
y=−4x+2…②′
グラフは下図
・2つのグラフの交点をもとめる
→ 交点が(1,−2)なので
答えは(x,y)=(1,−2)
- 例題9
-
2つの直線の交点の座標を求めよ
- 解き方
-
・直線の式を求める
①傾き:−34、y切片:+3
y=−34x+3…①
②傾き:+1、y切片:+2
y=x+2…②
・連立方程式を解く
→ ①、②の式を整理すると
3x+4y=12…①’
x−y=−2…②’
①’+②’×4 7x=4
x=47…③
③を②に代入
y=47+2=187
(x,y)=(47,187)
つまり、直線①と②の交点は(47,187)
プリント
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一次関数(1)
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