学習支援サービスの選び方
学校の勉強だけでは不十分だと感じたときに利用を考えるのが「学習支援サービス」(「校外教育」とも言います)。「学習支援サービス」といっても、以下のように様々なものがあります。
しかし、どのような時にどのようなサービスを利用すればよいのかがわからない、ということはありませんか?どのようなサービスでも、メリットとデメリットはつきものです。状況は人それぞれですから、ベストな選択は人によって異なります(もっと言えば、同じ人でも時期が異なればベストな選択が異なることも十分にあり得ます)。そこで、状況に応じてどのような学習支援サービスを利用するべきかを、これまでの経験を踏まえて解説します。
あなたにあった学習支援サービスの診断
まずは、以下の質問に答えて下さい。質問にあてはまる場合は、チェックを入れましょう。ここの結果をもとに、あなたに合ったサービスをご提案します。
(診断の必要がない方は、ここをスキップしてこちらへ)
チェック | 質問 |
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解いたことのない問題がテストで出てくると、とまどってしまう。 | |
同じ学習内容でも、問題にすると様々な形があります。問題演習を繰り返して、経験値をふやす方法を考えましょう。
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自力て解けない問題の解答を読んでも理解できないことが多い。 | |
文章を読んで理解することが苦手ではありませんか?口頭で解説してもらえるようなサービスを考えましょう。
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自分から質問できない。 | |
自分の思ったことを口に出すのが苦手ではありませんか?質問を引き出してもらったり、自分から質問しなくてもわからないところを見つけてもらえるようなサービスを考えましょう。
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解けない問題をそのまま放置してしまうことが多い。 | |
解けない問題をどうしたらよいかわからないのかも。わからないところをしっかり解説してもらえるサービスを考えましょう。
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学校の授業で、先生の話を聞いても理解できない。 | |
大人数の授業が苦手ではありませんか?自分のペースで学習できたり、個別に解説してもらえるサービスを考えましょう。
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家ではゲームやスマホばかりで、一人で勉強できない。 | |
誘惑の多い環境下で勉強することは難しいもの。勉強する場所を変えるか、勉強時間中に常に他人の目が行き届くような環境整備を考えましょう。
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自発的に宿題を終わらせることができない | |
宿題が未完成だと、それ自体が成績に大きく関係するだけでなく、成績アップのための勉強もできません。まずは宿題を支援できる方法を考えましょう。
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テスト前に何を勉強したらいいかわからない。 | |
学校の宿題だけでは、成績アップのためには不十分な場合も。自分のレベルにあった教材を提案してもらえるサービスを考えましょう。
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それなりの金銭的な負担は覚悟している。 | |
お金をかけることができるのであれば、選ぶことができる選択肢の幅が広がります。但し、自身の状況とは合っていなかったり、勉強とは関係のないようなサービスを選ぶことがないように気を付けましょう。
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あてはまる項目にすべてチェックを入れたら、以下の「診断」ボタンを押してください。
診断をやり直す場合は、チェックを入れなおした後に、もう一度「診断」ボタンを押してください。
お困りのことが質問にありませんでしたか?以下に各種サービスの解説がありますので、参考になさってください。
おすすめは市販の学習参考書・問題集です
授業を聞いて頭では理解したような気になっていたとしても、解けない問題が出てくることはよくあります。この場合は、問題演習を繰り返して「経験」を積むことが大切です。市販の参考書や問題集を使って様々な問題に挑戦してみましょう。
また、できるだけお金を節約したい方には、無料学習プリントもおすすめです。
おすすめはオンライン講義です
解説を読んでもよくわからない人は、まだまだ理解不足です。学校の先生にもう一度授業をしてもらうことは難しいでしょうから、オンライン講義でしっかりと基礎を固めたほうがよいでしょう。オンライン講義を実施している講師はいずれもプロで、とてもわかりやすい授業をしてくれます(場合によっては学校の先生よりも上手です)。また、自分のペースで講義を聞くことができるのも強みです。
おすすめは通信教育です
必要なことをもれなく学習できるように教材が工夫されているので、何をやればいいのかわからない人に通信教育は適しています。また、できなかった問題をできるようにすることは成績アップのために最も大切ですが、通信教育ならばできなかったところを個別にしっかりフォローしてもらえます。また、自分のペースで進めることができるので、忙しくても自分で予定を管理しつつ取り組めば必ず成果が上がります。
おすすめは学習塾です
自分で勉強をすすめることが難しいあなたには、「プロ」の助けが必要です。このような方は、ちょっとしたきっかけで結果が劇的に向上する可能性を秘めています。そのような「ツボ」をしっかり押さえてくれるような塾を選びたいところです。
おすすめは家庭教師・完全個別指導の塾です
金銭的な面をクリアできるのであれば、下手に小さなサービスをあれこれつまみ食いするよりも、「プロ」に徹底的におまかせしたほうが成果は上がります。但し、成果は講師の質と相性にかなり依存するので、良くないと思ったらすぐに講師を変更できるような体制が必須です。
ここからは、各サービスの解説になります。
無料学習プリント
インターネット上で検索すると、当サイトを含めて様々な無料学習プリントが公開されていることがわかります。私のように小さな塾を運営している者にとっては、このようなプリントはありがたいものですが、生徒さん・学生さんが欲しいものを自分で探し出すのはとても大変でしょう。レベルや量、問題の質も様々なので、自分に合ったものを探そうとしてもなかなか見つからないものです。ですから、このようなプリントを有効に利用できる人は、自分のほしいものが明確になっており、また、そのプリントが実際に見つかっている場合に限られるでしょう。そのようなことができる人にとっては、無料でいくらでも利用できるのですから、とても有用なサービスと言えます。但し、このようなサービスのほとんどは、自己責任で利用することが前提となっているために、わからないところが出てきても質問することはできません。
- メリット
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- 無料!
- デメリット
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- サイトによっては情報の質に問題がある
- 自分の欲しいものがあるとは限らない
- 質問は基本的にできない
- どんなときに利用するか
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- 自分でほしい情報(問題)がはっきりしているとき
- 情報(問題)の質を自分で判断できるとき
おすすめの無料学習プリント
- 当サイトの無料プリント
- 小学生~高校生のための各種プリントを公開しています。
- 当サイトおすすめの外部プリント
- 当サイト以外で無料プリントを公開しているサイトをいくつか紹介しています。
市販の学習参考書・問題集
学校の教科書は、基本事項が重視されるために、発展的な内容がなかったり、問題の解き方や考え方のコツのようなものが説明されていなかったします。また、知識の定着にはたくさんの問題演習が必要ですが、学校の課題だけでは自分が必要としているレベルの問題演習が不足しがちです。そんな時に役立つのが市販の学習参考書や問題集です。販売されている学習参考書は、内容が吟味されているので、無料プリントのような「当たりハズレ」がありません。また、解説が十分についているものが多いので、わからなくても解説を読めば何とか理解できるように作られています。書籍によっては、無料のプリントよりは学校の先生に質問しやすいでしょう。とはいえ、自分のほしいレベルのものを探すためには、それなりの労力が必要です。つまり、「何がわからないのか」がある程度理解できていないと、適切な参考書や問題集を選ぶことができません。できれば、大きな書店へ行って、いくつかの参考書や問題集を試し読みしてみましょう。「なんとなく解けそうだけど、できるかな・・・」と感じるくらいの参考書・問題集がちょうどよいと思います。場合によってはネット上で試し読みもできるので、そのようなサービスを使うとよいかもしれません。
- メリット
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- 情報は信頼できる
- 内容と使い方によっては、繰り返し利用できる
- デメリット
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- わからない場所を自分で見つけなければならない
- 必要な問題集・参考書を見つけるのに一苦労する
- どんなときに利用するか
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- 自分にあったレベルと内容が、自分である程度分かるとき
- 問題演習を繰り返したいとき
おすすめの学習参考書・問題集
- 当サイトおすすめの参考書・問題集
- 当サイトがすすめる参考書・問題集をいくつか紹介しています(未完です)。
- Amazon.co.jp
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私が書籍を探すときによく利用する通販サイト。試し読みができるものもあります。
- 楽天ブックス
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日本ではこちらも利用者がとても多い通販サイト。こちらも試し読みができるものもあります。
オンライン講義
学校の授業を聞き、教科書や参考書を読んだだけで全てを理解できる人であれば、学習支援サービスは必要ないでしょう。同じ学習内容でも、講義の質によって理解度が大きく変わります。高速インターネット接続環境を整えることができれば、いわゆる有名講師の授業が家庭で手軽に視聴できるようになりました。さらに、録画されたオンライン講義であれば、自分の好きな時に視聴できるのでとても便利です。理解しにくかった時に一時停止したり、繰り返し視聴することも簡単にできます。但し、市販の参考書・問題集の場合と同様で、自分自身で「何がわからないのか」を理解できていなければ、どの講義を視聴してよいかがわからないでしょう。また、「わからない」と感じたときに自分から質問することは基本的にできません。
- メリット
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- 有名講師による授業を好きな時に繰り返し視聴できる
- デメリット
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- わからない場所を自分で見つけなければならない
- 自分から質問できない
- 相応のインターネット接続環境がないとできない
- どんなときに利用するか
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- 「何がわからないのか」が、自分である程度分かるとき
- 講義を視聴して理解を深めたいとき
「オンライン講義」サービス
- スタディサプリ 小学・中学講座 高校講座
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各分野における有名講師の授業が視聴できます。
- スマイルゼミ
- タブレットを使った通信教育です。「通信教育」のカテゴリーでもいいかも。
- コナンゼミ(動画)/小学生向け
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こちらは小学生が楽しく勉強するための通信教育です。勉強する習慣づけにいいでしょう。
通信教育
インターネット接続環境が整っていなくても、通信教育の添削指導を利用すれば、できなかったところを個別に指導してもらうことはある程度可能です。通信教育の教材は初歩から丁寧に解説されているので、しっかり取り組めば全般的に理解が深まるように設計されています。また、添削指導により、理解が浅かったところを個別に解説してもらうこともできます。さらに、手紙のやり取りさえできれば全国どこでも同質の指導を受けることができるもの通信教育の強みでしょう。但し、自分から進んで課題に取り組まないと、何も得るものはありません。すなわち、問題が山積みになるだけで理解が深まることはありません。また、提供された教材に関する質問は許されるかもしれませんが、提供されたもの以外(学校の課題など)でわからなかったところを質問することはできません。
- メリット
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- わからなかったところを個別に対応してくれる
- 全国どこでも同じような指導を受けることができる
- デメリット
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- 自分から積極的に取り組まないとダメ
- 提供された教材以外の質問はできない
- どんなときに利用するか
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- 自分から積極的に取り組むことができるとき
「通信教育」サービス
学習塾
「成績が悪いのに全然勉強しない」「家では誘惑が多くて集中して勉強に取り組めない」「わからないところがあっても質問できない」という声をよく伺います。こんな時は、学習塾が一助になる可能性があります。学習塾に来たら、どんな事情があろうとも勉強の時間になります。学習塾は勉強するための空間ですので、学習の邪魔になる余計な誘惑はありません。講師が常時いますので、わからないところを質問することは、これまでのサービスよりも格段にハードルが低いです。塾の形態にもよりますが、近くで勉強している「ライバル」の存在を感じることができるので、良い刺激になります。また、塾によっては、指導方針を個別にアレンジしてもらえる場合もあります。但し、塾の良し悪しは講師の力量で決まります。どんなに素晴らしい施設と教材がそろっていたとしても、講師の質が低ければダメです。また、人間同士の関係なので、ある人にとっては良い先生だったけれども、別の人には嫌われたということはよく起こります。また、集団指導で学校と同じような講義を繰り返すだけの場合もあり、意義の薄いカリキュラムも存在します。学習塾は全国にありますが、よい塾が近隣にあるとは限りません。かかる費用もかなり大きくなります。塾の方針によっては、夏休みや冬休みには必ず講習会を受けなければならないとか、勉強とは直接関係ないサービスをしつこく勧められたりする場合も少なくありません。
- メリット
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- とにかく勉強をさせてもらえる
- わからないところを直接質問できる
- 他人の様子が感じられるために、刺激になる
- 個人のレベルに応じた指導が可能な場合がある
- デメリット
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- 講師の質が低かったり、相性が合わない場合がある
- 集団指導形式だと、学校の授業とあまり変わらない
- 良い塾が近隣にあるとは限らない
- 塾の形態によっては多額の費用がかかる
- どんなときに利用するか
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- 自発的に勉強できないとき
- 何を勉強したらよいかわからないとき
「学習塾」サービス
家庭教師・完全個別指導の塾
質問がたくさんあったり、つきっきりで指導してほしいという人には、1対1で指導してもらえる家庭教師か完全個別指導の塾になります。詳細なカリキュラムを個別に立ててもらったり、わからないところがあれば即座に質問対応してもらえます。勉強に関して困ったことがあれば、どのようなことでも受け付けてもらえる(可能かどうかは別です)でしょう。但し、学習塾の場合と同様に、先生の質がすべてです。1対1なので、先生との相性が良くなければ最悪の選択にもなりかねません。思うようなサービスを受けるためには、それなりの出費を覚悟しなければならないでしょう。
- メリット
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- 完全な個別対応による指導
- デメリット
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- 多額の出費を覚悟しなけらばならない
- 先生による個人差がとても激しい
- どんなときに利用するか
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- つきっきりで指導してほしいとき
- 完全にお任せしたいとき
「家庭教師・完全個別指導の塾」のサービス
- 家庭教師ファースト
- 家庭教師派遣サービスです。オンラインも対応しています。
- 完全オリジナルオンライン個別指導
- 定期テスト対策から、中学受験~大学受験まで幅広い指導をしてもらえるオンライン個別指導です。
番外編
勉強とはちょっと違いますが、「ゲーム」のオンライン家庭教師を聞いたことがありますか?古い世代の方々からは「ゲームなんて、百害あって一利なしだ!!!」と一喝されそうですが、今は「eスポーツ」として市民権を得つつあることも事実です。また、現代において、コンピュータを使った情報処理は必須とも言えます。そこで、このようなサービスが新たな習い事として出てきたのです。確かに、ゲームばかりやって他のことを何もしようとしないのは問題でしょう。ですが、不登校などで他とのコミュニケーションでご苦労されているようなお子さんなどが興味を持って何かを学ぶきっかけに利用してもよいのではないかと思います。これに限らず、野球やサッカー、囲碁や将棋を習うような感覚でeスポーツをオンラインで習うといったところでしょうか。
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