平方根の計算プリント
このページは、中学3年で学習する平方根の計算プリントを収録しています。類題を含む多数のプリントの中から、ほしいレベルのプリントを簡単に表示し、必要なだけダウンロードすることができます。計算力向上のためにご利用ください。
はじめに
計算力をつけるためには、できるようになるまで繰り返し計算練習をすることです。計算力の定着には、類題(数字は異なるが解き方が同じ問題)を多数こなすことが重要だと私は考えています。しかし、教科書や学校で提供される問題集では、問題数が限られているために、計算練習を積み重ねるためには不十分です。学校の先生には同じ問題を繰り返しやるようにいわれるでしょうが、定着する前に答えを覚えてしまいませんか?そこで当サイトでは、解き方が同じで数字が異なるような類題を多数収録した計算問題のプリントを公開しています。収録されている類題のプリントはいっぱいあるので、計算問題の反復練習ができます。
このページでは、中学3年で学習する平方根の計算に関する計算プリントを収録しています。
プリント作成にはgoogleのスプレッドシートを利用しています。スプレッドシート中の関数などを適宜使って、自動計算で問題と解答を作成しています。
これ以外にも、展開・因数分解のプリントや、二次方程式のプリントも公開しています。
これらのプリントの利用により何らかの不利益が生じた場合でも、当方は責任をとりません。利用規約にご同意の上、ご自由にご利用下さい。誤字・脱字や、間違いを発見された場合は、管理者(dsktcy.kkzn.junj@gmail.com)までご連絡いただけるとありがたいです。
平方根の計算とプリント
プリントの種類と解き方
ここで公開している平方根の計算プリントは、以下の8種類です。それぞれの解き方を確認したい場合は、「解き方」の右にあるチェックをオンにしてください。
- 計算式の例
- \( \sqrt{360} \) ⇔ \( 6 \sqrt{10} \)
- 解き方
-
\( \sqrt{360} \)のルート内の数字をできるだけ小さくした形\(a\sqrt{b} \)にします。
まず、360を素因数分解します。
2)360\( 360 = \color{red}{2} \times \color{red}{2} \times \color{blue}{2} \times \color{red}{3} \times \color{red}{3} \times \color{blue}{5} \)
2)180
2) 90
3) 45
3) 15
5
これを、2乗のかたまりと、そうでないものに分けます。
\( = \color{red}{2}^2 \times \color{red}{3}^2 \times \color{blue}{2} \times \color{blue}{5} \)
これを使って、ルート内の数字をできるだけ小さくした形にします。
2乗になっている2と3はルートの外、2乗になっていない2と5はルートの中に入れます。
\( \sqrt{360} = \sqrt{ \color{red}{2}^2 \times \color{red}{3}^2 \times \color{blue}{2} \times \color{blue}{5} } \)
\( = \color{red}{2} \times \color{red}{3} \times \sqrt{ \color{blue}{2} \times \color{blue}{5} } \)
\( = 6 \sqrt{10} \)
逆に、\( 6 \sqrt{10} \)を\( \sqrt{a} \)の形にします。
ルートの外にある6は2乗すると、ルートの中に入ります。
\( \color{red}{6} \sqrt{\color{blue}{10}} = \sqrt{ \color{red}{6}^2 \times \color{blue}{10} } = \sqrt{360} \)
- 計算式の例
- \( \sqrt{6} \times 5\sqrt{2} = 10 \sqrt{3} \)
- 解き方
-
ルート内の数字はルート内どうし、ルート外の数字はルート外どうしで掛け算します。
\( \sqrt{6} \times 5\sqrt{2} \)
\( = \color{blue}{1} \sqrt{ \color{red}{6} } \times \color{blue}{5}\sqrt{\color{red}{2}} \)
\( = \color{blue}{1} \times \color{blue}{5} \sqrt{\color{red}{6} \times \color{red}{2}} \)
\( = 5 \sqrt{12} \)
ルートの中の数字はできるだけ小さな数字にします。
\( = 5 \times 2 \sqrt{3} \)
\( = 10 \sqrt{3} \)
- 計算式の例
- \( 4\sqrt{6} \div 2\sqrt{2} = \sqrt{3} \)
- 解き方
-
割り算は「逆数をかける」になおします。
\( 4\sqrt{6} \div 2\sqrt{2} \)
\( = \frac{ 4\sqrt{6} }{1} \times \frac{1}{ 2\sqrt{2}} \)
約分は、ルートの外どうし、またはルートの中どうしの数で行います。
\( = \frac{ \color{blue}{4} \sqrt{\color{red}{6}} }{1} \times \frac{1}{ \color{blue}{2} \sqrt{\color{red}{2}}} \)
\( = \frac{ \color{blue}{2} \sqrt{ \color{red}{3} }}{1} \times \frac{1}{ \color{blue}{1} \sqrt{ \color{red}{1} }} \)
掛け算をします。
\( = \frac{ 2 \sqrt{3} }{ 1 \sqrt{1} } \)
\( = 2 \sqrt{3} \)
- 計算式の例
- \( \sqrt{6} \div \sqrt{2} \times \sqrt{3} = 3 \)
- 解き方
-
全てを掛け算の式に直します。
\( \sqrt{6} \div \sqrt{2} \times \sqrt{3} \)
\( = \frac{ \sqrt{\color{red}{ 6}} }{1} \times \frac{1}{ \sqrt{\color{red}{ 2}}} \times \frac{\sqrt{3}}{1} \)
約分します。
\( = \frac{ \sqrt{\color{blue}{3}} }{1} \times \frac{1}{ \sqrt{1}} \times \frac{\sqrt{\color{blue}{3}}}{1} \)
掛け算をします。
\( = \frac{ \sqrt{3^2} }{1 \sqrt{1}} \)
\( = \frac{ 3 }{1} \)
\( = 3 \)
- 計算式の例
- \( \frac{5 \sqrt{2} }{ \sqrt{45} } = \frac{ \sqrt{10} }{3} \)
- 解き方
-
ルートの中をできるだけ小さな数字にします。
\( \frac{5 \sqrt{2} }{ \sqrt{45} } \)
\( = \frac{5 \sqrt{2} }{ 3 \color{red}{ \sqrt{5} } } \)
分母のルートの数を、分母と分子の両方にかけます。
\( = \frac{5 \sqrt{2} \color{blue}{ \times \sqrt{5} } }{ 3 \color{red}{ \sqrt{5} \color{blue}{ \times \sqrt{5} } } } \)
\( = \frac{ 5 \sqrt{2 \times 5} }{ 3 \times 5 } \)
\( = \frac{ 5 \sqrt{10} }{ 15 } \)
約分できるときはします。
\( = \frac{ \sqrt{10} }{3} \)
- 計算式の例
- \( \sqrt{8} - \sqrt{18} - 2\sqrt{12} = - \sqrt{2} - 4 \sqrt{3} \)
- 解き方
-
ルートの中をできるだけ小さな数字にします。
\( \sqrt{8} - \sqrt{18} - 2\sqrt{12} \)
\( = 2 \sqrt{2} - 3 \sqrt{2} - 2 \times 2\sqrt{3} \)
\( = 2 \color{red}{\sqrt{2}} - 3 \color{red}{\sqrt{2}} - 4 \color{blue}{\sqrt{3}} \)
同じルートどうしの係数は計算できますが、異なるルートの係数は計算できません。
\( = (2-3) \color{red}{\sqrt{2}} -4 \color{blue}{\sqrt{3}} \)
\( = -1 \color{red}{\sqrt{2}} -4 \color{blue}{\sqrt{3}} \)
\( = - \sqrt{2} - 4 \sqrt{3} \)
- 計算式の例
- \( \frac{1}{ \sqrt{2} } + \sqrt{2} = \frac{ 3 \sqrt{2} }{2} \)
- 解き方
-
分母にルートがある場合は有理化します。
\( \frac{1}{ \sqrt{2} } + \sqrt{2} \)
\( = \frac{ \sqrt{2} }{2} + \sqrt{2} \)
ルートと係数を分けます
\( = \color{blue}{ \frac{1}{2} } \color{red}{ \sqrt{2} } + \color{blue}{1} \color{red}{\sqrt{2}} \)
\( = ( \color{blue}{\frac{1}{2}} + \color{blue}{1} ) \color{red}{\sqrt{2}} \)
\( = \color{blue}{\frac{3}{2}} \color{red}{\sqrt{2}} \)
\( = \frac{ 3 \sqrt{2} }{2} \)
- 計算式の例
- \( ( \sqrt{ 2} + 1 ) ^2 = 3 + 2 \sqrt{2} \)
- 解き方
-
乗法公式
\( ( \color{red}{ a} + \color{blue}{ b})^2 = \color{red}{a}^2 + 2\color{red}{a}\color{blue}{ b} + \color{blue}{ b}^2 \)
を利用します。
\( ( \color{red}{\sqrt{ 2}} + \color{blue}{1} ) ^2 \)
\( = ( \color{red}{\sqrt{ 2}} )^2 + 2 \times \color{red}{\sqrt{ 2}} \times \color{blue}{1} + \color{blue}{1}^2 \)
\( = 2 + 2 \sqrt{2} +1 \)
\( = 2 \sqrt{2} + 3 \)
計算プリント
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おまけ
私が指導で使っている、簡単な説明を含むプリントです。予習用としても使えます。