このページは、中学2年の理科で学習する天気分野で学習する内容に関するプリントを収録しています。類題を含む多数のプリントの中から、必要な内容のプリントを簡単に表示し、必要なだけダウンロードすることができます。計算力向上のためにご利用ください。

プリント




はじめに


この分野では気象に関することを学ぶので、計算問題には縁がないと思いきや、湿度の計算があります。表から必要な数字を読み取って適切に計算しなければなりません。しかし、このパターンは、理科の計算で多くの人が苦手にしているパターンでもあります。また、圧力もこの単元で導入されているため、天気とは直接関係ないような計算もこの分野で習得する必要があります。

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問題の解き方とプリント


プリントは以下の4種類があります。

① 圧力
② 天気記号
③ 乾湿計
④ 湿度



プリントの種類と解き方


圧力

圧力は以下の式で求められます。

(圧力[Pa])=(力[N])÷(面積[m2])

注意する必要があるのは、物質の質量が与えられているときには、それを重力に返還する必要があることです。問題文に「100gの質量にはたらく重力の大きさを1Nとする」と書かれている場合は以下のように変換します。
質量:100g → 重力:1N
質量:1kg(=1000g) → 重力:10N
質量:10g → 重力:0.1N

また、以下の関係もよくつかわれます
1m2=10000cm2
1cm2=0.0001m2

なお、プリントの問題とは関係ありませんが、天気の分野でよく使用される圧力(気圧)の単位は「hPa(ヘクトパスカル)」で、
1hPa = 100Pa
の関係にあります。


例題1
質量 144g 、大きさ 2(cm) × 4(cm) × 3(cm) の直方体がある。(下図)

この直方体を図の向きのまま机の上に置いたとき、机がこの物体からうける圧力は何Paか。ただし、100gの質量にはたらく重力の大きさを1Nとする。
解き方 
机に接している面の面積は、C面と同じで
\( 2 \times 4 = 8 \)(cm2
8cm2=0.0008m2
100gの質量にはたらく重力の大きさが1Nなので
144gの質量にはたらく重力は1.44N
圧力の式より
\( 1.44 \div 0.0008 = 1800 \)
1800 Pa

例題2
例題1の直方体2個を用いて、下図のようにC面を下にして重ねて机の上に置いたとき、机がこの物体から受ける圧力は何 Paか。
解き方 
例題1より、C面の面積は 0.0008m2
はたらく重力の大きさは\(1.44 \times 2 = 2.88 \)(N)
圧力の式より
\( 2.88 \div 0.0008 = 3600 \)
3600 Pa

例題3
例題1の直方体のA面を下にして机の上に置き(下図)、さらにその上におもりをのせたら、例題1のときと同じ圧力になった。このとき、のせたおもりの質量は何gか。

解き方 
机に接しているA面の面積は
\( 3 \times 4 = 12 \)(cm2
12cm2=0.0012m2
この面から机にかかる圧力が1800Paになるには、圧力の式から
\( 1800 \div 0.0012 = 2.16 \)(N)
の重力が必要である。すなわち
\( 2.16 \times 100 = 216 \)(g)の質量が必要である
直方体の質量が144gだから、追加でのせたおもりの質量は
\( 216 - 144 = 72 \)
72 g




天気記号

一つの天気記号で①天気、②風力、③風向を表すことができます。


①天気

快晴 晴れ 曇り あられ ひょう みぞれ

②風力

(なし)
風力0 風力1 風力2 風力6 風力7 風力12

③風向



なお、このプリントでは、表と裏でそれぞれの問題と解答になっています。



例題4
以下の天気記号が表す①天気、②風速、③風向を答えよ。ただし、上向きを北とする。
解き方 
天気記号は、中心に天気を表す記号があり、風向の向きに風速を表す記号をつけます。
したがって、問題の記号は
①天気:曇り
②風速:3
③風向:北北東


乾湿計

乾湿計とは、水が蒸発するときに周囲の熱を奪う性質を利用して湿度をはかる機器です。


温度計が2本ついていて、1本の温度計の球部(温度を検出する部分)を濡らしたガーゼなどで包み(こちらの温度計を湿球といいます)、もう一本の温度計(乾球といいます)ではそのまま気温を測定します。湿球のまわりの水分の蒸発の程度に応じて湿球が示す温度は気温より低くなります。気温と、乾球と湿球の温度差に応じて、下の表から湿度を見積もります。


乾球と湿球の温度差と湿度の関係
(一部抜粋)

気温(℃) 乾球と湿球の温度差(℃)
0 1 2 3 4
25 100 92 84 76 69
24 100 91 83 75 68
23 100 91 83 75 67
22 100 91 82 74 66


以下の例題は、上の表を参考に答えてください。


例題5
乾湿計が以下のように示していた時の湿度は何%か。
解き方 
乾球:24℃
湿球:21℃
より、温度差は3℃で、湿度は
75%




湿度

飽和水蒸気量とは、1m3の空気中に含むことができる水蒸気の質量のことです。この量は、以下の表に示されているように、温度が高くなるにつれて増加します。


気温(℃) 飽和水蒸気量(g)
20 17.3
21 18.3
22 19.4
23 20.6
24 21.8
25 23.1

湿度とは、その空気が含むことができる水蒸気量を100として、これに対する実際に含んでいる水蒸気量の割合のことです。これは、以下の式で計算されます。

\( 湿度(%) = \frac{\Large{空気1{m}^{3}が含む水蒸気量}}{\Large{その空気の温度の飽和水蒸気量}} \times 100 \)

つまり、ある気温で、その温度の飽和水蒸気量と同じ量の水蒸気を含む空気の湿度が100%となります。


また、気温を下げたときに水蒸気が凝結(水蒸気が液体の水になること)し始めた温度を露点といい、このときの湿度は100%です。



例題6
室温を25℃ に保った縦 3m、横 4m、高さ 3m の密閉された部屋で、①、②のように実験を行った。

① 図1のように表面にセロハンテープをはった金属製のコップに水を入れ、室温を保ったままで一晩おいた。
図1

② ①ののち、室温を変えずに、図2のように氷を使ってコップの中の水を冷やしたところ、水温が 22℃ のときにセロハンテープの境界の周辺がくもりはじめた。
図2


このとき、この部屋の空気 1m³ 中に含まれる水蒸気の量は何gか。
解き方 
22℃のときに空気が露点に達したと考えられるので、22℃のときの飽和水蒸気量がこの部屋の空気 1m³ 中に含まれる水蒸気の量となるので
19.4 g

例題7
例題6のとき、この部屋の空気 1m³ 中には、あと何gの水蒸気を含むことができるか。
解き方 
室温の25℃での飽和水蒸気量が 23.1g なので、例題6より、
\( 23.1 - 19.4 = 3.7 \)
3.7 g

例題8
例題6のとき、この部屋の湿度は何%か。小数第1位を四捨五入して整数で答えよ。
解き方 
例題7より、湿度を求める式から
\( \frac{19.4}{23.1} \times 100 = 83.982... \)
小数第1位を四捨五入して整数にして
84 %

例題9
例題6のとき、この部屋の温度が 20 ℃まで下がったときに、部屋全体で何gの水滴が生じたか。
解き方 
20℃での飽和水蒸気量が 17.3g なので、例題6から、部屋の空気1m3あたり
\( 19.4 - 17.3 = 2.1 \)(g)
の水蒸気が凝結します

また、部屋の容積は
\( 3 \times 4 \times 3 = 36 \)(m3
になります

以上から、部屋全体で凝結した水蒸気は
\( 2.1 \times 36 = 75.6 \)
75.6 g




プリント

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