円とおうぎ形の計量
このページは、中学1年で学習する円とおうぎ形に関する計算のプリントを収録しています。類題を含む多数のプリントの中から、必要な内容のプリントを簡単に表示し、必要なだけダウンロードすることができます。計算力向上のためにご利用ください。
はじめに
円とおうぎ形の計算というと、小学校では「3.14」が出てくるので、計算が面倒だと感じていた人は多いのではないでしょうか。中学になると、円周率は本当は「3.14」ではなくて「\(\pi\)」になるんだよなんて訳の分からない(?)ことをと説明されますね。その一方で、計算が簡単になってよかった(???)なんて思いませんでしたか?
円の円周や面積を求めるのはかなり簡単(?)になったようにも思えますが、その分だけややこしい(?)問題も増えています。やはり、基本的な問題に対して計算練習が必要であるのは間違いないです。
このページでは、円周及び弧の長さ、面積、中心角を求めるための問題を公開しています。複数の円やその他の図形と組み合わせた図形の面積や周の長さを求めるような問題は扱っていません。
また、ここで公開しているプリントは、表が問題で裏が答えになっていますが、答えに解説はつけていません。これとは別で、私が教えるために使ってる短い解説付きのプリントは以下のリンクから開くことができます(こちらも無料で利用できます)。
問題と答えこれらのプリントの利用により何らかの不利益が生じた場合でも、当方は責任をとりません。利用規約にご同意の上、ご自由にご利用下さい。誤字・脱字や、間違いを発見された場合は、管理者(dsktcy.kkzn.junj@gmail.com)までご連絡いただけるとありがたいです。
問題の解き方とプリント
円周と直径の比の値のことを円周率といい、どのような円でも
(円周)÷(直径)
は一定の値です。
これを\(\pi\)(「パイ」と読む)という文字で表し、この値は
\(\pi=3.14159...\)
で、小数点以下が無限に続く数であることが知られています。
小学校では、円周率は3.14としていましたが、中学以降では(特に断りがない限り)\(\pi\)で表します。
プリントの種類と解き方
円の半径を\(r\)とする。その円の円周\(L\)と面積\(S\)は、それぞれ
\( L = 2 \pi r \)
\( S = \pi r^2 \)
と表される。
- 例題1
- 半径4cmの円の円周は何cmか。
- 解き方
-
円周\( L = 2 \pi \times 4 = 8 \pi \)(cm)
- 例題2
- 直径6cmの円の面積は何cm2か。
- 解き方
-
半径\( r = 6 \div 2 = 3 \)より
面積\( S = \pi \times 3^2 = 9 \pi \)(cm2)
おうぎ形の半径を\(r\)、中心角を\(a\)°とする。そのおうぎ形の弧の長さ\(L\)と面積\(S\)は、それぞれ
\( L = 2 \pi r \times \frac{a}{360} \)
\( S = \pi r^2 \times \frac{a}{360} \)
と表される。
- 例題3
- 直径12cm、中心角90°のおうぎ形の弧の長さは何cmか。
- 解き方
-
半径\(r=12 \div 2 =6\)cmより
弧の長さ\(L=2 \pi \times 6 \times \frac{90}{360}=3 \pi\)(cm)
- 例題4
- 半径3cm、中心角120°のおうぎ形の面積は何cm2か。
- 解き方
-
面積\(S=\pi \times 3^2 \times \frac{120}{360}=3 \pi\)(cm2)
おうぎ形の半径\(r\)を、中心角\(a\)°とする。
おうぎ形の中心角を求めるには、以下の関係を利用するとよい。
・おうぎ形の弧の長さが\(L\)のとき
半径が同じ円またはおうぎ形の場合、中心角と弧の長さ(円周)は比例するので
\( \color{red}{2 \pi r : 360} = \color{blue}{L : a} \)
(\( a = \frac{ 180L }{\pi r} \))
・おうぎ形の面積が\(S\)のとき
同様に、半径が同じ円またはおうぎ形の場合、中心角と面積は比例するので
\( \color{red}{\pi r^2 : 360} = \color{blue}{S : a} \)
(\( a = \frac{ 360S }{\pi r^2} \))
- 例題5
- 半径5cm、弧の長さが5\(\pi\)cmのおうぎ形の中心角は何°か。
- 解き方
-
半径\(r=5\)、弧の長さ\(L=5\pi\)より、中心角を\(a\)°とすると
\( 2 \pi r : 360 = L : a \)だから
\( 2\pi \times 5 : 360 = 5\pi : a \)
\( 10\pi : 360 = 5\pi : a \)
\( 10\pi a = 360 \times 5\pi \)
\( a = \frac{360 \times 5\pi}{10\pi} = 180 \)(°)
- 例題6
- 半径9cm、面積が27\(\pi\)cmのおうぎ形の中心角は何°か。
- 解き方
-
半径\(r=9\)、面積\(S=27\pi\)より、中心角を\(a\)°とすると
\( \pi r^2 : 360 = S : a \)だから
\( \pi \times 9^2 : 360 = 27\pi : a \)
\( 81\pi : 360 = 27\pi : a \)
\( a = \frac{360 \times 27\pi}{81\pi} = 120 \)(°)
半径\(r\)、弧の長さ\(L\)のおうぎ形の面積\(S\)について、中心角を\(a\)°とすると、
\( L = 2 \pi r \times \frac{a}{360} \)
\( S = \pi r^2 \times \frac{a}{360} = \frac{1}{2} \times r \times ( 2 \pi r \times \frac{a}{360} ) \)
である。
よって\(S\)は、\(r\)と\(L\)があれば、中心角\(a\)を使わなくても
\(S=\frac{1}{2} rL \)
で求めることができる。
- 例題7
- 弧の長さが4\(\pi\)cm、半径が5cmのおうぎ形の面積は何cm2か。
- 解き方
-
半径\(r=5\)、弧の長さ\(L=4\pi\)より、
面積\(S=\frac{1}{2} \times 5 \times 4\pi = 10\pi \)(cm2)
- 例題8
- 弧の長さが14\(\pi\)cm、面積が56\(\pi\)cm2のおうぎ形の中心角は何°か。
- 解き方
-
弧の長さ\( L=14\pi \)、面積\( S=56\pi \)より、半径\(r\)は
\( 56\pi = \frac{1}{2} \times r \times 14\pi \)
\( 56 = 7r \)
\( r = 8 \)
中心角を\(a\)°とすると、
\( 2 \pi r : 360 = L : a \)だから
\( 2\pi \times 8 : 360 = 14\pi : a\ \)
\( 16\pi : 360 = 14\pi : a \)
\( 16\pi a = 360 \times 14\pi \)
\( a = \frac{360 \times 14\pi}{16\pi}=315 \)(°)
プリント
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